樹家設計HP『ガーデン デザイン 樹家設計』
# by juka_kawashima | 2012-12-31 11:34
さて、いよいよ完成!


「アトリエてらた」は画家であられた故、寺田健一郎氏のアトリエをリノベーションして、ギャラリー&カフェ&バー&交流サロンとしようというものです。
またここは健一郎氏の長男の造形作家、寺田太郎さんの生家でもありました。
太郎さんも交通事故で既に他界しています。
庭には太郎さんの作品を置こうということになりました。


剪定して下草を植えるスペースが出来たので、私の実家からいくらか持ってきました。
ギボウシ、ツワブキ、アジュガ、フウチソウ、ナルコユリ、ユキヤナギ、ジンチョウゲ、ヤマアジサイなど。


下は作業中の瀬下さん(オーナー)。

ご無沙汰しておりました。

近頃、知人がニュースペースをオープンさせるとのことで、庭づくりのお手伝いをしました。

福岡市中央区六本松3-5-28
「アトリエてらた」◉ブログはこちら。アトリエてらたより

ここは六本松といっても護国神社に近い赤坂寄りの閑静な住宅地。
故、寺田健一郎氏の自宅兼アトリエの2階アトリエを、アートギャラリーとカフェ、バースペースとしてリニューアルしています。

運営するのは寺田の息子さんの瀬下さん。
瀬下さんは佐賀の「AMPギャラリー&カフェ」も運営されています。
私はここでも庭づくりをさせてもらいました。◉AMP前庭

初めて見に行った時はこんな感じでした。

ナツヅタに被われたジブリの世界の家のよう。。。

とりあえず剪定と掃除をしようということで、瀬下さんたちと一日作業してこのくらいすっきりしました。
地面が見えてきたので「庭をつくる余地」も見えて来た!


2011年/新年おめでとうございます。


正月休みなので、普段、庭について思っていることを少し書きます。
庭とはなんでしょうか?庭はなんのためにある??
いろんな説明ができて、上段に構えるととても哲学的になったりもしますが。。。

私たちは自然の中で生きています。
風が吹いたり、雨が降ったり、暑かったり、寒かったり、、、いわば「大きな自然」の中で。
自然の中で、裸では暮らしていけないので、服を着て住居に済んでいます。
住居の集まりは街となります。

庭は住居のまわりや、街にあって、大自然の荒々しさを和らげたり、季節の変化を分かり易く教えてくれたります。
こうした人寄りの自然。やや人工の自然。中くらいの自然。これが庭なのではと思います。

理想郷をつくったものや、農園的なもの。禅的な思想を表したものなど、、、
庭にはいろいろあって、一概には言えませんが、、、
生活環境としての庭は、基本的にはこのような「中くらいの自然」なのではと思います。
人の暮らしと、自然や土地とを、和ませて接続するのが庭の役目と感じています。


僕のところに庭の設計の依頼があるとき、
家は土地に、ただ立っているように見えます。
家のまわりの土地に、意味を見いだし、道や舗装をし、塀をつくり、木を植える。。草を添える。
こういうことが私の庭づくりです。
そうすると、家は土地やまわりの環境と和むような、その土地に根を下ろしたような風情に変化します。
人の暮らしが庭によって、土地(地球)と自然に接続される。
ここに庭づくりの意味があるように思えます。
日本の庭の場合は特に、四季という時間の変化と暮らしが接続することで、
私たちが生きている時間が、もっと大きなものと繋がることができるような気がします。

庭の材料である、木や草、石や砂利、コンクリートやセメントであっても、
それは私たちと同じ時間を生きる、私たちの暮らしのパートナーだと思えます。
もっと積極的に菜園や花壇、園芸でさまざまな実りを得ることもできます。
ただ基本は「庭は我々の友だち(パートナー)」であって、
素朴に当たり前のものでいい、という感じがしています。
また、マンション暮らしの人たちにとっては、
敷地の共有緑地や、街の街路樹や公園が庭の役目をするのだと思います。


庭とは何か?やはりうまくは説明できませんでしたが、、
今年も素朴に当たり前の庭が造っていけたらいいなと思っています。
もしご相談があればお気軽に。
今年もよろしくお願い致します!!





玄関から庭園全体をみる。
写真の左から、枕木テラス→木立の島→芝生の広場→ウッドデッキ→母屋となります。


モミジとカエデの「木立の島」には水場があります。
施主さんが所蔵されていた陶器を水鉢として利用することになりました。
水の出るパイプ(筧)はステンレス製の特注品。これも門扉をつくった上田さんの作。
水はぽちゃぽちゃと音を立て、水面が動いて綺麗です。
野鳥の水飲みや水浴場にもなることでしょう。


園内には数十種類の樹木と、なんと百種以上の草花(ハーブ含む)が植えられています。
草花は施工の成富さんのセレクトです。
普通の種類より、さらにひと味こだわったセレクトがされています。
これからの芽吹きや開花が待たれます。

この庭の横には本当の畑があります。
これは畑との階段にいたるもう一つの門扉。このデザインも可愛い。
オリジナルのネットフェンスにはツル薔薇が絡むようになっています。


全てはこれから始まる庭園です。
植物の芽吹きや開花に際して、このブログでできるだけ紹介したいと思っています。

門扉を通ると家の玄関までのアプローチがあります。


また、アプローチと逆の方向、すなわち家から遠い方向にレンガ敷きの細い路があります。
これは木々に囲まれた「枕木のテラス」につながっています。


テラスは枕木の古材とさび御影の縁石と芝の目地のコンビネーションです。


このテラスは庭の奥の静かなスペースです。
ベンチやテーブル&チャアを置いて、木々の新緑や木漏れ日、紅葉や落葉を楽しむことができます。
側に桜も植えたので花見を楽しむこともできます。
そして、ここは隣接する田園や遠くの山などの風景を楽しめるように視界を確保しています。


風景との連続を考慮して、枕木の方向は田の区画(稲の植え付け方向)と合わせています。
言われないと分からないことだと思いますが、風景との連続感を邪魔していません。
写真の右側の木が「ウミネコ桜」という洋風の珍しい桜。
施工の成富さんの見立てです。さてどんな花なのでしょう。楽しみです。
鳥栖で工事していた庭が完成しました!


建築は平田建築設計事務所の平田大和さんの設計。
敷地はとても自然環境に恵まれた場所です。
石積みの塀の手前は駐車スペース。
駐車スペースの中央に石敷きの路があります。


門扉と表札柱は鉄製の特注製作品。
artisan(アーチザン)の上田豊さんによる仕事。デザインは施主の娘さんのイメージを起こしたものです。


造園の施工は成富石材庭園の成富義浩さん。
今回、成富さんには庭園各部のデザインや素材選びなどでも大変お世話になりました。


敷地には既存の樹木(キハダ)があり、周辺も大変自然に恵まれた場所なので、
庭園はいかに周囲の自然と違和感なく共存できるかが重要でした。
そのため、駐車スペースと庭園スペースを区切る石積みも高さを低く抑え、
逆に、植える樹木は既存の樹の大きさとあまり不釣り合いにならないように大きくしました。

先に花壇のブロック工事が済んでいた現場。
今週、造園工事が完了しました。

●前庭

↓↓↓左の木はイロハモミジ。右の木は紅花エゴノキ。


●前庭花壇

↓↓↓約25種類の低木と草花を植えています。
歩道に面した長さ6mの花壇はかなり目立ちます。
さっそく近所の人や下校途中の小学生がなんだろう?と見てました。^^v


●南庭

↓↓↓隣家との目隠しを優先したプライベートな庭。枕木の菜園もあります。

今回も縁石に「割栗石」を使って、ざっくりと仕上げています。
コンクリートや洗い出しといった費用のかかる舗装がないので、樹木に予算を回せて、
全体としてかなりコストパフォーマンスのよい庭となりました。

●全景

家のボリュームに対して樹木がまだ小さいですが、日常的な目線ではかなり緑を意識できます。
落葉樹が多いので本当の完成は来春以降です。
その時にまたご紹介したいと思います。
今年みた紅葉を振り返って。

まずは、初めて行った大分県九重町の九重夢大吊橋からの眺め。(11.13)
全体にほのかではありましたが、山全体の紅葉がスケールが大きく絵のような風景。↓

そして、湯布院の亀の井別荘の紅葉。(11.13)
これは今振り返れば一番鮮やかでした。↓

次は、鳥栖の現場の帰りに訪れた佐賀県基山町の大興善寺の紅葉。(11.25)
茅葺き屋根のお寺と大きなモミジの木がよく合っていました。↓

そして、みやま市瀬高町の清水寺本坊庭園の紅葉。(11.28)
雪舟が造ったと伝えられる九州の名園。ここは2年前にこのブログでも書きました。

そして、
お馴染みの太宰府の光明禅寺。(11.30)


もう見納めかと思っていたら、先日まだ見れるところが。
福岡市中央区の松風園(12.5)↓

これも仕事半分です。(笑)
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# by juka_kawashima | 2010-12-06 23:04 | 庭園紹介(九州)