庭のリフォーム/「楓の家」の庭(1)

建築や不動産、インテリアの世界で「リノベーション」という言葉がよく使われます。
僕もいまひとつしっかり意味をつかんでいたわけではなかったのです。
大辞林になかなかしっかりした解説がありました。

リノベーション【renovation】
[1]刷新。改革。
[2]修理。改造。修復。特に、既存建物を大規模改装し耐震性や省エネ性能など、用途や機能を刷新・高度化し、建築物に新しい価値を加えること。事務所用ビルの居住用へ、また、倉庫の事務所用への転用など。
〔補説〕 改装の意であるリフォームに比べ、用途変更や市場ニーズにあわせた機能向上により建物の価値を高める意味で用いられる

ここ、楓の家の庭もかっこ良くいえばリノベかなと思っていたのですが、この解説を読めば普通に「リフォーム」なのかな。
別に、庭の機能を変えた訳でもないし、市場価値を上げるためにこの庭を造ったわけでもないですから。

▼この現場に最初に訪れた時の様子。
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写真上の母屋の前に大きなモミジ(楓)の木がありました。
写真下の森のような庭のところに母屋のご子息世帯の住宅が新築されるとのこと。
新築の設計は福岡の設計事務所のWORKSさん。
設計機構ワークス

庭の設計は、まずこの沢山の既存樹のうち、どれを残して、どれを処分するかを決めること。
そして、残す木をどこにどんなふうに移植するかを決めること。

庭は母屋と新居の間にできて、
二つの世帯の生活を「繋ぐ」役割をします。
同時に、それぞれの生活に適度な「プライバシー」をつくる役割をします。

庭によって、二つの家が、二つの暮らしが一つになるようにデザインしたかった。
それで庭は小さな「広場」と位置づけました。
そして、その広場の中心には、シンボリックな大きな楓の木があるといい。
それが、それぞれの家からの視線を受け止める。
そして、広場に豊かな「影」と四季の変化の彩りを与える。
これがメインコンセプト。


他にも、もともとの庭には、果樹が沢山ありました。
夏ミカン、バンペイユ、サクランボ、ザクロ、イチジク、レモン、ブルーベリー、、
地面には野菜やハーブも植えられていました。

これらもなんとか新しい庭にレイアウトしなくては。
果樹はまとめて木立ちのように。常緑のミカン類は隣家からの「目隠し」の意味も兼ねるように配植する。
なにしろ庭のスペースは小さくなる訳ですから、合理的にしなくてはなりません。

野菜はベンチになるくらいの花壇に植えるように提案する。
高齢になると地面での作業はきつくなります。
花壇式の菜園にすれば、管理もし易く、他の雑草などどと紛れてしまうことがなくなります。

既存の石や岩も外へ捨てる訳にもゆかず敷地内で利用することに。
新築の家の「沓(くつ)脱ぎ石」にしたり、ロックガーデン風に景石にしたり。
ここに既存のハーブも植え替えることにした。

(つづく)
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